庶民目線から

私は、テレビのニュース番組をみていると、つい、ツッコミを入れたくなってしまい、家族から、うるさいとブーイングを受けています。

今、一番、ツッコミを入れているのは「NTTドコモ口座の不正引き出し」の事件です。

犯人の手口や被害の規模もだんだん判明してきたようです。また、

「ドコモ口座と連携している全35行で新規の口座開設を停止。22行はドコモ口座へのチャージ機能を停止している」と報道されています。

私がツッコミを入れたくなるのは、「こんなことをニュースで流して、庶民に一体、何をしろと言いたいのか!」という点です。

バックヤードで、銀行とNTTドコモの間で認証の方法がまずかったなどの問題があったようです。それで十分ではないか。

ニュースのコメンテータは、「一刻も早く全容の解明が望まれます」あるいは「オンライン決済はまだまだ不安な要素がたくさんあるようです」、「皆さんも気をつけてください」などど付け足します。

それで!何をどう気をつければいいのか!

繰り返しになりますが、問題は、銀行とNTTドコモの間の不具合なのだから、解決が望まれます。ちゃんちゃん、一件落着ではないかと思うのです。

一方、例えば、過去の「消えた年金問題」のようなケースは、明らかに、政府の落ち度、あるいは制度の欠陥で、大勢の国民の年金がどこに行ったのかわからなくなったなどの点で、人為的ミスです。十分に報道するに値する事件でした。

今回は、なんだか・・・。

もちろん、認証の方法は昔から確立されています。

①暗証番号、名前、口座番号など正規の利用者なら知っている情報の要素
②認証カードやワンタイムパスワード生成器などの正規の利用者が所持している物の要素
③指紋認証、網膜認証など、正規の利用者の身体的特徴の要素

この「情報の要素」、「物の要素」、「身体的特徴の要素」これら3つのうち、二つを組み合わせることによって、不具合を防止できるとされています。

今回の件を経て、二段階認証なり、セキュリティを強靭にする取り組みが当然、行われるでしょう。

なので、ニュースで報道する価値があるのか。

むしろ懸念するのは「どうもネットはあぶないらしい」とか、「やっぱりオンラインなどの見えない取引は最小にすべきだ」という後ろ向きの見解を誘発しないか、たいへん、気になっております。

引き続き、この報道のたびにツッコミを入れます。

(写真は、 yasuyamさんによる「写真AC」からいただきました)