これもコロナ影響

昨日、近所の小学校の横を通りかかったら、交通安全協会の方なのか、大勢の係の方が、小学生に自転車の乗り方教室を行っている光景に出会いました。

コロナ影響で学習時間の確保が難しいなかで、やはり、安全第一といいますか、やらなければならない社会生活を送る上でのお作法はしっかり指導するという学校の姿勢かと理解しました。

テレビのニュースでも改正道路交通法のことがとりあげられています。「自転車にもあおり運転の罰則が追加されます。施行は6月30日からです」と。

あらまあ、なぜ、区切りの良い「7月1日から」とせず、「施行は6月30日から」なのか、ひっかかりました。

理由があります。この種のものは、「公布の日から起算して20日を経過した日」が施行日となるわけです。

今回の場合、「道路交通法施行令の改正は2020年6月9日に閣議決定」されたので、9+20=29、その翌日である、「6月30日から施行」となる「からくり」を理解しました。

さて、その内容です。

テレビでは最近、自転車によるあおり運転の事例がありましたので、おもしろおかしく、その点のみをクローズアップして報道しています。しかし、今回の改正は自動車のものもしっかりあります。

◆「あおり運転」としての後方から著しい接近、クラクションやハイビーム、幅寄せ、割り込み後に急ブレーキ等による行為について「妨害運転は懲役又は罰金、免許も取消し」と規定 --これは、自動車に対するものです。当たり前すぎて、あまり報道されませんが。

◆自転車については道交法本則ではなく施行令に、自動車やバイク、他の自転車の通行を妨げる目的で、逆走して進路をふさぐ、幅寄せ、進路変更、不必要な急ブレーキ、ベルをしつこく鳴らす、車間距離の不保持、追い越し違反などの行為を想定した「妨害運転」を危険行為として取り締まることにしている。

自動車の場合は、違反点数に応じて「免許停止」などの具体的な処罰がイメージできます。自転車は免許も持っていないので、どうやって取り締まるのか気になっておりました。

自転車の場合ですが、従来からある14項目の危険行為に加えて今回の「妨害運転」を加えた、15項目の違反を3年以内に2回犯すと14歳以上に安全講習を義務化す、ということになったと報道されています。サッカーの「レッドカード」のようなものかと思います。免許証はないものの、誰がいつ、危険運転の指摘を受けたのかという記録が警察に残っていますので、「2回目はアウト!」となります。悪質な場合は略式起訴ということもあり得るのかと思います。

今回の改正には、コロナ影響で増えた自転車による出前の乱暴な運転が目に余るという背景があるようです。

くれぐれも、免許証がないからバレないなどと勘違いせずに、危険運転は慎みたいものです。

(写真は、acworksさんによる「写真AC」からいただきました)