人口減少に伴う「自治体じまい」とは
少子高齢化が進み、地方の多数の自治体の人口が減少し、「消滅可能性都市」と取り上げられた自治体があります。日本創生会議が2014年5月に打ち出したもので、「少子化や人口移動などが原因で将来消滅する可能性がある自治体」のことです。その定義は、20~39歳の女性の数が2010年から40年にかけて5割以下に減るなどの基準によるもので、896の自治体が消滅可能性都市に選ばれ、当時は、その用語も含めてたいへんな衝撃を与えました。東京の「豊島区」もそこに含まれており、単純な集計で将来を予測することの難しさも話題になりました。
8年前は、「将来消滅する可能性がある自治体」という程度の定義だったものが、やはり、人口減少が続き、特に、若年層が離れていくと、人口減少が加速するものと思われ、その予測どおり、消滅の危機に直面する自治体が続出するのかもしれません。
政府は、地方への移住促進を支援していますし、新型コロナの副産物として、リモートで会社の仕事ができることが社会的に認識されてきました。自然豊かな環境で仕事を続けられる人もだんだん増えていくものと想定されます。
ただし、やはり、人口の少ない地方の自治体は暮らしやすいかというと、医療の問題や各種の自治体のサービスなども都会とは大きな差異があるので難しい問題なのかと思います。IT技術の進歩で、医療の点では「遠隔診療」などがどこまで進むのか、あるいは、行政手続きのデジタル化で自宅に居ながらにして役所に出向く必要がなくなる割合が100%にどれだけ向かうのか、このあたりも注目すべき点かと思われます。それぞれが時間軸の上で競争しているように思えます。
(川崎市の賀詞交歓会に行ってきました。新型コロナ対策が万全でした)