緊急事態宣言が全面解除されたあとが気になります

いよいよ、新型コロナウィルスの拡大防止のために発せられていた政府の「緊急事態宣言」が全面的に解除されることになりました。
中国人などの旅行客の減少は2月から始まっており、それ以上に、4月、5月のほぼ2か月間に及ぶ外出自粛要請は、多くの国民の生活に劇的な変化をもたらしたものと思います。

さて、その要請が解除されますが、この2か月間で大きく変わってしまった生活、さらには、解除後も、「マスク着用」、「県境をまたいでの移動の自粛」、「ソーシャル・ディスタンスを確保すること」などの「新しい生活様式」が必要とのことですので、なかなか、単純には元の生活状態には戻れないものと推察します。

そこで気になるのは、
①どれくらいの期間で「元の状態」に戻ることができるか
②単純に「元の状態」に戻るのがよいのか、この2か月間で生じた新しい仕事のやり方などを一挙に無くすべきではないのではないか
③さらに新型コロナの再流行も危惧すべきであるならば、本当の意味で「新しい生活様式」を創意工夫しながら作っていくべきではないか

など、いろいろなことが思い浮かびます。

個人的には、居酒屋に密に集まって語り合うことや、コンサート会場の再開、国内外の人々が自由に旅行できることなどが思うままにできないと晴れやかな気分になれず、あるいは、大人数が集まる会議や勉強会でいろいろな人の意見を拝聴する機会が持てないと業務も進展しないように感じるのは相変わらずです。「ネット飲み会」や「ウェブ会議」はあくまでお行儀のよい「代用品」であって、それでは満たされないものが数多くあるように感じてしまいます。

ここで、新しい世代の人々は、別の感覚をお持ちかもしれないということが気になります。この2か月間の生活状態が当たり前になり、人と人との距離が希薄になることにそれほど違和感を持たないようになるのでしょうか。

せっかくの「緊急事態宣言全面解除」ながら、すっきりしない気分ではありますが、社会の緩和の様子、変化の進展を見守っていきたいと思います。

(写真は、まぽさんによる「写真AC」からいただきました)