介護保険制度について
本日は、介護保険制度について思うところを書きます。
ご存知の方も多いと思いますが、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みであり、2000年に制度が施行されてから、早いもので20年が経過しました。
制度ができた背景は、
◆高齢化の進展に伴い、要介護高齢者の増加、介護期間の長期化など、介護ニーズはますます増大している
◆一方、核家族化の進行、介護する家族の高齢化など、要介護高齢者を支えてきた家族をめぐる状況も変化しつつある
◆従来の老人福祉・老人医療制度による対応には限界
制度の柱として、「自立支援」、「利用者本位」、「社会保険方式」ということがうたわれています。特筆すべき点は、2番目の「利用者本位」という点です。
それまでの役所による「措置」という考え方から、「利用者の選択により、多様な主体から保健医療サービス、福祉サービスを総合的に受けられる制度」ということに変更になった点です。
「介護保険サービスは、65歳以上の者は原因を問わず要支援・要介護状態となったときに、40~64歳の者は末期がんや関節リウマチ等の老化による病気が原因で要支援・要介護状態になった場合に、受けることができる」とされています。
私が気になっていた点は、「65歳以上の者は原因を問わず要支援・要介護状態となったときに」サービスを受けることができるという制度ですので、家のまわりを見回すと、そのような施設が林立しています。今後、高齢者が増え続けると、この保険制度は、うなぎ上りに保険代が増大して制度そのものが破綻してしまうのではないかという懸念です。
そんななか、各地方の市町村で、介護保険給付削減の取り組みが行われているという記事をみました。支給を出し渋るという趣旨ではなく、高齢者の健康を増進する取り組みを行うことによって、結果として給付金支出を減らしていこうという取り組みです。
長くなりましたので、明日に続きます。
(なんの実なんでしょう。小さい花だったものが、たくさんの実になっています)