デジタル化の進展(続き)
最近の話題といえば、新型コロナか東京オリンピックですが、引き続き、「行政手続きのオンライン化」について書きます。
注目しているのは、7月に東京都から出された「東京デジタルファースト基本計画」というものです。
https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/digitalfirst/doc/digital_01_202107_keikaku.pdf
期限を区切って、様々な行政手続きをデジタルなものに移行させようとしています。小池都知事の言葉で、
「行政のデジタル化を強力に推進し、QOS(クオリティ・オブ・サービス)を飛躍的に高めていくことが、都民の生活の質、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上に繋がります。とりわけ、行政手続は、都民や事業者の皆様にとって最も一般的な都庁との「接点」であり、デジタル化を進めることで、都民・事業者の皆様にとっても、都庁にとっても、大きな生産性の向上が図れることでしょう。書面や押印で行うことを前提としてきた行政手続を今ここで大きく変えていきたいと思います。」としています。
「ポストコロナ社会を見据え、行政手続のデジタル化を加速させることが重要」と強調されています。
このとおり実施されれば、かなりの効果が期待できると感じるのは、入口の申請書類をデジタル端末からの入力に置き換えるということにとどまらない取り組みです。
◆既にデジタル化をしている手続についても、更なる利便性の向上を目指す手続として本計画の対象とする。
◆内部手続も当然ながら行政事務の効率化に資する取組としてデジタル化を積極的に進めていく。
こういう視点は重要と思われます。要するに「オンライン化」でオシマイではないということです。
例えば、オンラインの初期設定で、IDやパスワードを取得するケースが頻繁にあります。統計をとったわけではありませんが、この段階で、メゲてしまう人が大勢いるのではないかと思います。この資料には触れられていませんが、同じ東京都を相手にオンライン手続きをするのであれば、一度、個人IDの認証を受けているのであれば、別の手続きでもそれが有効で、新たにパスワードなどを設定・入力する必要がなくなるだけで、オンライン手続きはずいぶん楽になります。
もちろん、詐欺や「なりすまし」を防ぐ必要があるのは理解しますが、犯罪は犯罪
として取り締まることを並行して設け、善良な市民の入力はもっともっと簡素にする方策があるように思います。
(ある受付で夏の花の代表、素敵なヒマワリを見かけました)