骨太の方針

先週、「骨太の方針」が政府から発表されたということを数日経ってから知りました。「経済財政運営と改革の基本方針」というものです。

「骨太の方針」が初めて使われたときには、それなりにインパクトがありました。2001年小泉総理のときです。「各論を各省庁に作らせ諮問会議で発表させ、その各論の実施プロセスを工程表として提出させ、定期的にその進捗状況を報告させることで、政策実施の進行管理を行った」つまり、基本策を諮問会議で、具体策を財務省で決めるプロセスです。

当時の小泉総理の言葉によると「骨太の方針というのは大きな傘みたいなもんだ。総論をしっかり抑えてその下に各省の改革プログラムを組み込んでいく。そうすればみんないやでも改革案を考えざるを得なくなる」とのことで、狙いは「改革」にありました。「郵政民営化」がその象徴的なスローガンになりました。

さて、今回の目玉はなんでしょう。

◆感染防止、経済好循環
◆4つの原動力
①グリーン社会の実現
②官民挙げたデジタル化の加速
③日本全体を元気にする活力ある地方創り
④少子化の克服、子供を産み育てやすい社会の実現
◆4つの原動力を支える基盤づくり
◆経済・財政⼀体改革
◆当面の経済財政運営・予算編成

タイトルが「経済財政運営と改革の基本方針」ということですが、その内容に「経済財政」という言葉が繰り返され、循環小数のように空虚な印象を持ちます。内容がちゃんとあるのか?的な。

テレビのニュースなどでとりあげられない理由がわかったような気がします。

目を引くのは「グリーン」と「デジタル」ですね。カタカナ語という理由ではなく、何か新規な施策が展開されるのかという期待です。

(お散歩でみかけた珍しい花、名前を「グロリオサ」というのだそうです)