この業界も少子高齢化問題
引き続き、先週の「建設工業新聞」の記事からです。
「土木技術者-10年後は3人に1人が60歳代に」という記事が掲載されておりました。データの出所は、日本建設業連合会が実施した会員調査によるものです。
対象43社の2020年時点の土木技術者数は約3万人。そのうち、監理技術者の中心世代である40代は24%、50代は28%とのことです。
簡単に眺めれば、この中核を担う監理技術者層の50代の人が皆60歳代になってしまう、つまり、約3割の技術者が極端に少なくなるのではないか、という趣旨の記事でした。定年延長で60歳過ぎの技術者が現場にある程度残るとしても、やはり心配で、日建連の代表の方は「若手技術者の監理技術者への登用を早急に進め、監理技術者の不足や技術の伝承に支障が生じないようにする育成策を今のうちから講じることが必要だ」と国交省にもの申しています。
例えば、国交省東北地方整備局が運用する「専任補助者制度」の紹介が載っておりました。
「補助役として専任のベテラン技術者を配置すれば、若手技術者を監理技術者に登用できる」という制度のようです。つまり、経験の少ない若手に早くからベテラン技術者をマンツーマンでつけてその補助とセットで監理技術者相当とする制度のようです。
記事では、女性活躍推進の観点からも専任補助者制度の導入拡大を促したいとあります。なるほど。建設土木業界でも若手女性の監理技術者がどんどん活躍する、そういう効果もあります。
新しいこの試みが全国展開されることを願っています。
(ガクアジサイが少しずつ色づいていきます)