新型コロナで明け暮れた1年でした・・

新型コロナで明け暮れた1年でした。

1月の頃は、まだ、名前も知らなかった「新型コロナウィルス」ですが、大きな事件として知ることになったのは、なんといってもダイアモンドプリンセス号だと思います。

1月20日に、ゲスト2666人と乗員1045名を乗せた18階建てのこの豪華客船は、横浜港を出港し、5日後に香港に入港します。ここでの下船の際にすでに、港には検疫の職員が待ちかまえていて、下船するゲストたちの額に銃型の検温計を向け、体温を測定したとことが報じられています。しばらく前に中国本土の武漢で発生した謎のウイルスが、この香港にも広がりを見せていたのでした。60代の乗客が多くレジャー目的で乗船している乗客は何も知らずに下船し、香港の夜のショーを楽しんだのでした。その後、台湾、ベトナムに立ち寄り、その都度、検温されたとのことです。日本ではまだそれほどの騒ぎになっていない頃、これらの国では防疫体制がスタートしていたのでした。

横浜に戻ってきたのが2月3日、日本への上陸を防ぐ目的で、このあと、2週間、上陸を足止めされることになり、結果として、合計712人の罹患者が確認されたのでした。

また、今年の「春節」は、1月24日からで、このとき、すでに多くの中国人旅行者が札幌雪祭りなどに訪れていたのでした。札幌で最初の感染者のピークはこのときから始まりました。マスクをはじめ、「紙製品」の品薄が始まります。

緊急事態宣言が出されたのが4月16日で、当初、期間はゴールデンウィーク明けの5月6日までとされていました。それが延長されて、5月25日に解除となりました。この1年の外出自粛などの生活習慣は、この段階ですっかり定着しました。

2019年の訪日外国人は、3千万人を超えており、地方経済の活性化に大きく貢献しました。今年はそれが、1月までで、以降は対前年で9割以上、ほとんどゼロに近い月が続きます。法務省から1月末には、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に係る上陸拒否に関する通達が出されました結果です。

外国人のことに関しては、従来からの技能実習は数年間日本で技術を習得したのちに本国に戻ることを基本にした制度です。入国管理法上、専門技術や実務経験・技術を持つ外国人のみを労働力として受け入れる方針を取っていたからです。その方針を変更し、2019年4月、新たな在留資格である「特定技能」が新設されました。日本人と同じ処遇でという条件がついて、我が国の少子高齢化に対応するために、高度専門職/技術・人文知識・国際業務などとは別に、特定の産業分野に5年間で34万人の技能系の人材を受け入れる計画でした。

私も、その大きな波が押し寄せると入管業務がたいへんなことになると想定し、その「特定技能」制度新設と並行して、入管業務の申請取次の資格を取得しました。結果は、大きくはずれました。ベトナム人技能実習生数名の「建設キャリアアップ制度」への登録のお手伝いをしたのが、せいぜい、外国人とのかかわりでした。

結果として、法務省及び外務省から出される外国人の入国に関する規制や緩和の状況を日々チェックすることとなり、いろいろ勉強することが多かった1年でした。

霧が晴れるように、年が明けて、すべてがクリアになるとは思えませんが、来年は、多くのことが徐々に改善されていくことに期待したいと思います。

(公開されているスタジオジブリの「コクリコ坂から」の画像をいただきました。本文とは関係ありません)