GOTOの行方

ここ数日、「GOTO」キャンペーンの動向が気になっておりました。「GOTOトラベル」を使って年末年始に海外旅行を計画していたわけではありません。

そもそも、一連の「GOTO」キャンペーンは、コロナ影響がくすぶっているなかで、うまく制度の裏側を利用して小銭を稼ぐような目的ではなかったはずです。

長く続いた新型コロナの感染拡大防止のための外出自粛要請に応じてきた期間が終了し、全国民の意識を切り替えて、これからは、心配ご無用の「ハレ」の日を迎えることができる、という動機付けに意味があったものと理解しています。

ですので、やる・やらない、一部地域を除外する、縮小する・自粛しなさい、などの議論が出るうちは、まだまだ、「GOTO」を唱えるタイミングではないのだと思えてなりません。議論が長すぎるように思います。

すでに旅行の予約をした人のキャンセル料がどうのこうの、という事務処理は、そもそも、ニュース価値が低いものと考えています。そういう事後清算は公平に済ませばいいので、どこかで線引きすれば、それに漏れる人は不平を言うでしょうが、しょうがないことだと割り切るべきだと考えます。

それよりも、本来の本格的な「GOTO」の始まる時期がいつか必ず来ることを想定し、小出しにキャンペーンをはじめて、準備不足だったり、現場が混乱したりした事例なども踏まえ、次こそは、多くの国民が納得する形で仕切り直しをして始めるのがよろしいのではないかと思います。

年末年始の旅行、忘年会や新年会の大勢での飲食など、一年間で一番の収入のチャンスを逃した方々が大勢おられることは十分理解していますが、全国で1日の新規感染者が3千人を超えているような状況下では、今回はやむなしでしょうね。

政府や地方自治体から自粛要請への協力金など各種の交付金・補助金が発表されています。期待していた営業収入と比較すれば微々たるものかと思いますが、しっかり、確保していただき、次に備えていただければと思います。

(公開されているスタジオジブリの画像のなかの「耳をすませば」からいただきました。本文とは関係ありません)