タライまわしではなく、シンガポールまわり
新型コロナの関係で、在留資格の認定申請を行い中長期に滞在許可をもらっている人は、10月1日から全ての国・地域を対象として制限が緩和されたと報道されています。
実際、9月28日付の法務省からだされている「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に係る上陸拒否について」という通知に、その内容が記載されています。
「10月1日以降に入国する者で,必要な防疫措置を確約できる受入企業・団体が本邦にあるもの(外交」又は「公用」の在留資格を取得する者を除く。「短期滞在」の在留資格を取得する者については短期間の商用を目的として査証を受けた者に限る。手続の詳細については外務省ホームページを参照。)」とあります。
つまり、しっかり企業が受け入れてサポートできることが前提ですが、確かに緩和されたようで、その手続きの詳細をリンクの貼られている「外務省ホームページ」で確認しました。
ここで、入国に際して、我が国では、外務省と法務省が関係していることについて、ご存知の方も多いと思いますが、一言、解説しておきます。
外国人が我が国に入国する場合,原則として海外にある日本国大使館等で取得した査証(ビザ)のある有効な旅券(パスポート)を所持した上で,出入国港において,入国審査官に対し上陸の申請をして,上陸許可の証印を受けなければなりません。
・日本の査証(在留資格)の申請受付と発給は在外公館(日本国大使館等)にて行われます。それを管轄しているのが「外務省」
・一方、在留資格の認定は、出入国在留管理庁が行います。入国審査官も管轄は「法務省」
両省は連携をとっているとのことですが、ともかく、今回の場合も、法務省を調べると、肝心な手続きは外務省のページを見て、ということになっています。
さて、その外務省のページは、9月30日付で「国際的な人の往来再開に向けた段階的措置(外国人の方が利用される際の査証の申請について)」というものです。読み進むと、「レジデンストラック」と「ビジネストラック」という聞きなれない言葉が出てきます。法務省でいうところの「中長期滞在資格者」と「商用目的の短期滞在者」のことです。何も横文字にしなくても、と思うのですが。
肝心の「ビジネストラック」(商用目的の短期滞在者)の手続き内容を見てみますと、いきなり「シンガポールのみ」となっています。つまるところ、商用目的の短期滞在者は、シンガポールで一度、滞在してから入国する道だけが開かれていると理解することができます。本日時点ではそうなっていますので、「商用目的の短期滞在」はどこの国から来ても自由往来ができると誤解されませんように。
(写真は、kyanaさんによる「写真AC」からいただきました)