自筆証書遺言保管制度のトライアル(結果ご報告)

昨日、予約しておいた法務局へ行ってきました。「自筆証書遺言保管制度」つまり、自分で書いた遺言を法務局が保管してくれる制度を実際に体感するのが目的です。私自身の自筆の遺言書を持参し、実際に保管手続きを行ったものです。

14時に予約をし、14時半には終了しました。また、遺言書も、5枚ものの申請書も、お盆休みの期間に一度、説明を受けておりましたので、問題なく、特段のご指摘事項もありませんでした。

(事前にご指導いただいた内容の一番重要な点は、スキャナーで読み込ませる関係で、上下左右の余白は必ず開けるように、という点です)

では、簡単に30分間の様子をご報告いたします。

・自筆証書遺言保管制度のための特別な小さなカウンターがあります。
ただし、一般の受付とは簡単なついたてがあるだけで、声は筒抜けです。

・この係の事務員の方に、申請書、自筆の遺言書、本籍の入った住民票、運転免許証を提示します。

・事務員の方が形式に問題ないことをチェックして、運転免許証をコピーして返されます。

・バックヤードに「遺言書保管官」の人がおられるようで、事務員の方が書類一式を持ち込み、説明している声がうっすら聞こえます。

・「遺言書保管官」が内容を確認するまで待つことになります。
(遺言書に記載のなかみについてご指導いただくわけではなく、今回作成した申請書と住民票の記載内容が合っているかどうかを確認するだけなのに、などと思いながら、約20分待ちます)

・OKが出て、別のフロアにある、収入印紙販売窓口で、3900円の収入印紙を購入し、所定の用紙に貼って提出します。

・引き換えに、保管手続きが完了した証拠の「保管証」をいただきます。その際、この「保管証」は再発行できないものです、という注意を受けます。

大切に保管しなければ、と思いながら、以上で手続きはすべて終了になります。

お世話になった「遺言書保管官」殿にご挨拶したくても、そのチャンスはありませんでした。総括すれば、事務的にことが運ぶので、やりようによっては安価で活用しやすい制度という印象です。

なお、遺言書の原本は「死後50年」、スキャンされたデータは「死後150年」保管してくれるということです。相続の際に役に立つかどうかわかりませんが、後の世の、考古学者などが興味を持って調査してくれれば面白いと思いました。

(法務省のポスターから、かわいいキャラクターを転記させていただきます)