コロナ後;「選択する未来2.0」

「デジタル化、1年で集中改革」という記事を読みました。

このような記事のなかに「選択する未来 2.0」という言葉が出てきます。

「2014 年1月、経済財政諮問会議の下に、専門調査会として「選択する未来」委員会が設置され、同委員会が取りまとめた報告「未来への選択」(2014 年 11 月)では、50年後においても1億人程度の規模を有し、安定した人口構造を保持するとの目標や、少子化・人口減少の克服、生産性の飛躍的向上や地域の再生など 2020 年頃までに取り組むべき対応が取りまとめられた。」

それを踏まえて、今回の有識者からなる懇談会は、「選択する未来 2.0」というものだそうです。第2段階、あるいは、進化した形ということでしょう。

7月1日に、その「選択する未来2.0」の中間報告が公開されています。

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2020/0708/shiryo_01-3.pdf

その前段に「コロナショックがもたらした意識・行動の変化と明らかになった課題」として、次のようなことが述べられています。

「コロナショックで、これまで当たり前と考えられていた景色が大きく変わった。国際関係も流動化しつつある。今まで考えられなかった大きな変化が経済社会の各方面で現れている。不安に満ちた数か月の生活を経て、生命や生活、家族の大切さ、国としてのリスク耐性の重要性への認識も高まるなど国民各層の意識や価値観に変化が認められる。一方で様々な課題も浮き彫りになった。」

・テレワーク拡大に伴う雇用・働き方の変化
・家族重視と地方への関心の高まり
・行政を中心としたデジタル技術の社会実装の遅れ
・オンライン教育の重要性と課題
・セーフティネットにおける課題

そして、ここに書ききれないほどの多方面の分析が続きます。

本日は、たいへん力強い、その結論の文章を引用させていただきます。

◆キーワードは「変化」と「多様性」である。「多様化した子孫ほど、生きるための闘いで勝利する可能性が高くなることだろう」70。コロナショックの下、社会変革を進めていく機運が高まっている。この機会を逃せば、次の機会はもうないと考えるべきだ。一方、「喉元を過ぎれば熱さを忘れる」「形状記憶合金」と言われるように、すでに元に戻り始めているとの懸念も生じている。こうした懸念を払拭し、変化を後戻りさせることがないよう、できることは直ちに着手する。時間を要する課題についても5年以内に集中的に取り組むべきである。そのための実行計画を今後半年で作成し、必要な法案は来年の通常国会に提出する必要がある。本報告のメッセージが経済財政諮問会議での議論や骨太方針 2020 に反映されることを求めたい。また、目指すべき未来像を政府、企業、地方自治体、国民が共有し、変革に向けた取組が広がっていくことを期待したい。実行こそが重要であり、データに基づくEBPMを推進し、PDCAを回していく必要がある。

この内容が具体化されることを念じて、しっかり内容を読み込んでみたいと思います。

(図は、この報告書に掲載されたものです)