「新しい生活様式」について政府も構想がある(その3)

新聞やテレビの報道は新型コロナによる感染拡大よりも、いつ、どうやって緊急事態宣言を終息させるのかという方向に向いているように思えます。同時にコロナ後を見据えて、緊急事態宣言が終わっても「3密の防止」などの「新しい生活様式」を国民が守るように呼び掛けています。

それとは別の視点ですが、内閣府地方創生推進室が「新型コロナウィルス感染症対応 地方創生臨時交付金の活用事例集」(令和2年5月1日付)で、「コロナ以後」を見据えた地方創生の様々な取り組み事例を提案しています。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/rinjikoufukin/pdf/jireisyu_ver1-1.pdf

まずは「.地域の感染状況等を踏まえたきめ細かい医療提供体制等構築事業」などとして、今回の貴重な経験を踏まえて、「デジタル化」や「遠隔診療」、「福祉政策」や「道路交通」などの分野で今後に活かせる29項目のアイデアをみてきました。

その後半です。

◆地域経済の維持(主に休業要請等に関連)
単に、協力金や支援金の交付にとどまらず、この際、事業の様式を変えたらどうかという観点での提案と理解しました。

30.地域宅配システム導入事業
31.デジタル認証システム導入事業
32.市民参加型社会システム維持プラン公募・実証事業
33.非デジタル対応情報提供事業
34.感染症関係BCP策定支援事業
35.社会システム維持のための衛生確保事業
36.防災活動支援事業

最後の項目は「近年頻発、激甚化する自然災害等に備えるため、地域で組織されている自主防災組織の活動費等の一部を支援。また、地方公共団体が、避難所の衛生環境を保つため、消毒薬等の資材を避難所に備蓄するための経費に充当」としています。

こういう分野も、やはり感染拡大防止対策と同時に検討していくべきということをここでは取り上げています。各項目がどの程度、具体的に踏み込んでいるのか気になりますが、ともかく、地域経済という観点から、新しい事態に備えるための取り組みが多方面にわたって必要ということを提言しているものです。
(図は「36.防災活動支援事業」に関するものです。運動競技場は施設を防災の拠点としても活用していくという意図かと思われます)