コロナに負けない;他の災害が重ならないことを祈る!
新型コロナウィルスの話題から少し離れることができるわけではありませんが、数日前、新聞に「内閣府は21日、北海道から東北地方北部の太平洋側を震源とする巨大地震の新たな想定を公表した。地震の規模は北海道沖の千島海溝で国内最大のマグニチュード(M)9・3、東北沖の日本海溝でM9・1を想定」という記事が載っておりました。
この分野の専門家は、新型コロナウィルスの影響とは別に地道に検討してきたことと思いますが、この時期に、地震や津波、あるいは台風などの水害が重なると、避難場所をどうするか、「三密」を避けることができるかなど、心配事が大幅に増えます。
幸か不幸か、この件は、テレビでもさらっと報道されただけで、深く触れられませんでした。起きるか起きないかはっきりしない地震よりも、足元の新型コロナウィルス対策が大事という、まっとうな判断だと思います。
私もこの件について、深く突っ込もうと思いませんが、ひとつだけ気になるのは、定量的な結果の提示の仕方についてです。
いくつかの前提のもとに算出した結果だと思うのですが、例えば、想定される津波の高さとして、北海道「えりも町;27.9m」、岩手県「宮古市;29.6m」とされています。
たいへん違和感を感じるのは、自然災害を想定したものですから、設定する条件そのものにいくつもの仮定が入っているはずです。津波の大きさを伝えるのに、小数点以下の「○○.9」のように、センチメートル単位までの数値を表示することに意味があるのか、という点です。ずばり「28m」、「30m」というように判断するほうが、よほど科学的ではないかという気がします。
さらに言えば、この種の予報には、「誤差」が示されないのがたいへん不思議です。解析の精度はどのくらいの誤差をもっているのかの判断材料として、「最大値」だけではなく、誤差幅も示すべきだと思うのですが。
この分野の研究は引き続き、専門家の方が深めていただくとして、国民に提示する情報の表し方として、気になったので、あえて書かせていただきました。
(図は、Yahooニュースの記事からいただきました)