コロナに負けない;次にくるもの

街のスーパーマーケットからトイレットペーパーが無くなった最初の出来事は、1973年の第4次中東戦争に端を発するオイルショックのときでした。

今回の新型コロナウィルス感染の拡大は、その再現のように、マスクから始まり、トイレットペーパーほか、様々なものが品薄になっています。なので、外出自粛が長期化することに伴う「プチ・レジャー」としての家族総出でお買い物という側面のほかに、いつか物がなくなっても、我が家だけは安心して暮らせるようにと、買い占めならぬ買いだめに走る気持ちもわからないわけではありません。政府や小池都知事も呼び掛けておられますので、ぜひ、自粛しましょうね。

冒頭の「オイルショック」の時には、原油価格が高騰し、すべての商品の物価がはねあがる「狂乱物価」となりました。同じようにトイレットペーパーが無くなる騒ぎになっていますが、今回の「原油価格」は全く違うようです。
新聞によれば、ニューヨーク原油先物相場は暴落し、1バレル=マイナス37ドルとなったそうです。新型コロナウィルスの影響で、様々な経済活動が停滞、特に、海外では外出規制が厳しく、航空機や自動車での移動が制限され需要が激減しており、余った原油をためる貯蔵施設も満杯になり買い手がつかず、お金を支払って買いにきてもらうという値段になっているというものです。

我が国では、今はまだ、感染者の拡大も止まらず、病院もたいへんで、国民一致協力して外出を控えなければならない時なので、経済活動をうんぬんする段階ではないのかもしれません。

ただ、いつか、この危機を脱した先には、数か月前と様変わりした風景が待ち構えているものと思います。

その局面で、新たな規制あるいは逆に大幅な規制緩和策が必要になるのか、政策の舵取りがたいへん難しくなるものと思います。外因はともかく、平常時には実施できなかったような行政手続きの緩和や大幅な電子化のようなことが大きく前進するようにもっていくこともできるような気がするのですが、外出を自粛し、そのような成り行きも見守りたいと思います。

(写真は、tachilaboさんによる「写真AC」からいただきました)