建設キャリアアップシステム;登録に必要な費用(一人親方の場合)
すべての建設現場の技能労働者に、一人1枚、カードを持たせて日々の作業時に記録を積み重ね、実績経験、スキルと処遇を見えるようにする「建設キャリアアップシステム」の導入が始まっています。
国土交通としては、5年で全ての技能者(330万人)の登録を目標としています。
大企業は問題なく率先してこのシステムに移行するものと思われます。元請になったり、大企業の下請けで入る一定規模の事業者も、それに従い、徐々に登録が進んでいくものと思われます。
こういうシステムのネックになるとすれば、建設の現場に多数関わっている「一人親方」なども進んで登録するか、という点だと思われます。特に、「一人親方」は事業者であり、かつ技能者でもあることから、事業者情報と技能者情報の両方について登録が必要となるようです。
気になるその費用ですが、事業者の規模によって、5年毎に、3,000円~120万円の「事業者登録料」が必要になりますが、「一人親方」の場合は、無料となっています。
ただし、制度を利用する必要がありますので、「管理者ID利用料」が毎年2,400円必要になります。加えて、親方自身が技能者ですので、その自分のカード登録料が2,400円。痛い出費には違いありません。
「補修工事やリフォーム工事等を含め全ての現場が対象です」というのが、国土交通省の建前ですが、ハンディなカード読み取り装置が小規模の工事現場に適切に普及していくのか、ということもネックになるように思われます。