東京では緊急事態宣言ふたたび

本日は、肝心なときなのに残念ながら新聞は休刊日です。新型コロナの感染者がまた拡大傾向にあることから、東京都にはふたたび緊急事態宣言が発令されました。今回は、本日から8月22日までということなので、7月22日から始まる東京オリンピックをまたいだ期間が対象となりますので、政府やと東京都の本気度が伺えます。

たしかに、6月に緊急事態宣言が解除され「まん延防止等重点措置」というものに移行となりましたが、ワクチンの接種が順調に進んでいることも背景に、「もうコロナは終わった」かのような印象で、東京都内のあちこちは相当な人出でした。

今回は飲食店に対する酒類の提供が厳しく制限されます。気のゆるみは、飲食にあり、ということなのか。東京都をとりまく3県はそれに連動する措置がとられることになります。ただし、東京都のように全面的にお酒は禁止ということではありません。

神奈川県の場合「マスク飲食実施店」の認証を受けたお店は、お酒の提供が可能という制度が出されています。しかも、勝手に「マスク飲食店」というステッカーを貼ることができるわけではなく、「申請→県の職員による現地確認→審査→認証→認証後の件による確認→表彰」というステップまで計画されています。申請手続きは「書類の提出」ではなく「電子申請」になっています。

審査、認証と言われればたいへん時間がかかる手続きになりますので、今回は、最初のステップの「申請」をパソコンから行うだけで、「マスク飲食実施店認証申請中」のマークをダウンロードできるようになります。これを店頭に貼ることによって、許可を得たお店ということになり酒類の提供がOKになる仕組みです。

本日言いたいことは、2点です。

申請と同時にもらえる「申請中マーク」のみで酒類の提供が許されるならば、後段の「現地確認→審査→認証」という手続きは、あってもなくてもいいようなものではないか。緊急事態とは急を要することなので、県も杓子定規にならなくてもいいのではないか。すべての手続きに1ヶ月を要するようであれば、当該の期間が終了してしまうのではないかという点です。行政手続きのデジタル化とは、申請手続きをパソコンで行うというものですが、後段の役所内の作業は、「要る・要らない」も含めて簡素にできるのではないかと思った次第です。

また、東京都が厳しく規制するなかで、隣接する神奈川県はこれでいいのかという本質的な問題があります。新規感染者9百人対3百人という開きがあるものの、五十歩百歩ではないかという気がします。行政の単位というものがあるのは理解しますが、地続きなので、「東京で飲めないならば川崎で」あるいは「神奈川で飲めるならば東京は路上飲みで」という風潮がかえって増長されることにならないか気になります。

(先週末の東京駅です。雨のなかで、東京オリンピックまで後何日という表示が悲しげでした)