一時支援金雑感
新型コロナの関係で、今年の1月から3月の期間、協力要請に応じて、開店時間の短縮や閉店したことによって月の売上が半分以下になった事業者を対象にした一時支援金の申請が本日、5月31日までとなっています。
期間延長もニュースになりましたが、すべて申請し終わっている人を対象に一部の書類が不備だった人に限り延長が認められるものです。
ともかく、まだまだ、緊急事態や蔓延防止の期間も延長されるようですので、一つ一つが順当なサイクルで完了するのは悪いことではありません。
今回から、「事前確認」というものが設けられ、虚偽の申請や申請の不備を防止する仕組みが設けられ、その「事前確認」を行政書士が登録して担当する制度となっています。
私のところにも、最後の申請までのお手伝いとは別に、「事前確認だけやってくれないか」などの問い合わせが数件ありました。いろいろ説明したあと、事前確認に必要な料金だけ聞いて音沙汰がありませんでしたので、あちこち聴きまわって、ほかの「事前確認」機関に決めたものと思われます。
この役割は申請者のためという側面と、国や都道府県の審査の前段のお手伝いという側面があります。公正な申請という観点からは、むしろ後者の役割のような気がします。そうであれば、「1件につきいくら」という手数料をいただく方式ではなく、国から委託を受けて、申請者にとっては無料で対応してくれるという仕組みが望ましいような気がしました。
ついでながら、「事前確認」が終わると、電子申請は個人事業主などの申請者自身が、パソコンやスマホを駆使して電子申請をすることになります。ごく少数の人は、このようなシステムに慣れているのかと思いますが、たいていの人は不慣れなのでご苦労されたことと思います。
今、行政手続きの電子化が進められていて、余計なお世話かもしれませんが、個人事業主の場合、個人を特定するために運転免許証かマイナンバーカードの画像を送ります。にもかかわらず、名前、性別、住所、生年月日を一通りパソコンから入力させられます。これは、役所にとっては「当たり前」と考えているのかもしれませんが、運転免許証かマイナンバーカードに書かれているものですし、省庁間の障壁が下がればデータが流用できるはずのものです。多数のこのようなデータの入力は大幅にカットできるのではないかと感じた次第です。
入力させるから入力ミスが起きる、それを指摘するから再提出や再申請が必要になり、手続きが雪だるまのように増えてしまう。そのような「チェック」をすることがお役所の役割と心得ているのかもしれませんが、その部分は「子供でもできる」いや「機械でもできる」種類のものと、簡略化の方向に向かわないかと思った次第です。
(季節がだんだん変化していきます。本日は初夏を感じるタチアオイをみかけました)