飲食店時短解除

ワクチン接種が行きわたった効果なのか、諸外国に先駆けて新型コロナの感染者が激減しており、飲食店の時短営業も一挙に解除に向かうようです。ほかの国であれば、こういう局面で、多くの人が一斉にマスクを外すのだろうと思いますが、たぶん、私たち日本人は、簡単にノーマスクで出かけたりしないのだろうと思います。外国、特に、欧米ならば、競うようにマスクを外して解放感を味わうところでしょう。

日本人はマスクをつけることに抵抗感が少ないのはどうしてなのか。ひとつには、春先の花粉症対策として、多くの人がマスクを着ける光景を見慣れているという事情があるかと思います。また、女性の場合、メイクをしていない状態で外出しなければならない場合、うまく顔を隠すことができるというメリットもあるようです。そういう点では、元々、必須アイテムのひとつになっていたといえるかと思います。

さらに、ある記事で読んだのですが、歴史的に日本人は顔を隠すことを美意識と結び付けていたという見方があるようです。「御簾や几帳、扇子を用い、平安貴族は顔をあらわにしないことを良しとした」ということです。顔を隠し、表情をあからさまに面に出さないのが日本人の美意識とも言えるかと思います。「顔隠し」の文化が底流にあったからこそ、日常生活でマスクを着けることに抵抗感が少なかったのでしょうね。

さて、いろいろな制限が解除になる方向ですが、次の感染ピークが数か月後に来ないようにと祈りながら、私たちはもう少しマスクのお世話になるというのが常識的な日本人の様式なのかと思います。

(駅前の花壇でみかけました。調べたところ、観賞用トウガラシだそうです。赤い実が黒くなるのかと思いきや、黒い実が熟すと赤くなるとのこと。勉強になります)