お仕事変えませんか「事業再構築補助金」

東京都などの新型コロナの緊急事態宣言が解除になる見通しです。そうはいっても「コロナ前」に戻ることはなく、この1年以上の期間の影響は大きいものと思います。

業種によっては、選択肢が少なく、「仕事を変えなければやっていけない」という状況に直面している事業主の方もいらっしゃると思います。

ぜひ、経済産業省 中小企業庁の「事業再構築補助金」の活用をご検討されることをお勧めします。補助率は2/3ですが、金額は100万円から6,000万円までの補助金の支給を受けることが可能です。

「事業再構築」として、「新分野展開」、「事業転換」、「業種転換」、「業態転換」、「事業再編」の5つの類型に応じた申請様式が用意されています。本日は、そのなかの「新分野展開」をみていきます。

「新分野展開」とは主たる業種又は主たる事業を変更することなく、新たな製品等を製造等し、新たな市場に進出することを指します、と定義されています。

例として「航空機用部品を製造していた製造業者が、業界全体が業績不振で厳しい環境下の中、新たに医療機器部品の製造に着手」というような事例があがっています。

あるいは「都心部の駅前にビジネス客向けのウィークリーマンションを営んでいたが、テレワーク需要の増加を踏まえて、客室の一部をテレワークスペースや小会議室に改装するとともにオフィス機器を導入」という事例です。

どちらも「製造業」あるいは「不動産業」という業種は変えないままで、提供する製品やサービスを新分野に変更していくというものです。

補助の要件として、事業計画のなかで、「製品等の新規性要件」、「市場の新規性要件」、「売上高10%要件」の3つを満たす必要があります。わかりやすく言えば、①過去に製造等した実績がないこと、②主要な設備を変更すること、③定量的に性能又は効能が異なることの3点を事業計画に記載し、数年以内に売上高が10%上乗せできる見通しがあることを記載していくことになります。

変化する局面で、以前ならば思いもよらなかった業種へ転換することで別の道が描ければ、それはそれで幸いだと思います。残りの類型に関しては別の機会にみていきます。

(真っ白だった「カシワバアジサイ」にも少し色が入ってきました。季節が少し進んでいることを感じます)