宅建士の実務講習修了通知と登録手順

昨秋、受験した宅建士試験に合格したあと、「宅地建物取引士」(宅建士)を名乗れるようになるためには2年の実務経験が必要です。そのような経験がない、私のような者には、法定の実務講習が用意されており、その修了証証明書をもって「実務経験2年」に代えることができる制度となっています。最後に簡単な確認試験があるのですが、その修了証が届きました。これで登録ができますので、神奈川県の資格登録申請の手引きを見てみます。必要書類は以下のものです。

①登録申請書(様式第5号);記名・押印が必要です。
②誓約書(様式第6号) ;記名・押印が必要です。
③身分証明書;本籍地市区町村で発行する証明書です。
(「成年被後見人及び被保佐人とみなされる者に該当しない」旨の記載のあるものです)
④登記されていないことの証明書もしくは医師の診断書;
法務局(本局)が発行する成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨を証する登記事項証明書です。
⑤住民票;申請者本人の住所・氏名の確認のためです。
⑥合格証書のコピー;合格証書の原本も用意して見せたあと返却されます。
⑦顔写真(1枚)
⑧登録資格を証する書面;実務経験証明書又は実務講習修了証明書(実務講習修了日より10 年間有効です。)
⑨登録手数料;37,000円(神奈川県の収入証紙)
⑩その他持参するもの;印鑑(認印)

長く引用しましたが、言いたいことは2点です。

◆やはり「印鑑(認印)」は必要なのかという点です。実印である必要はないものの、この種の申請書類は、記名だけでは形にならず、どんな印鑑であれ、赤い色の印影がなければ「正本」とならないということなのですね。「手引き」は、令和2年10月1日改訂となっていますので、今後、見直されるのか気になるところです。

◆登録は「実務講習修了日より10 年間有効」とあえて記載されています。本来の実務経験が過去10年以内に2年間の実務を証明する書類を用意するものなので、それとのバランスで、実務講習も10年間有効となっていることと解釈しました。いろいろ実務の場面は変化しているので、「10年間有効」は少し長いのではないかという気がしました。

同じように試験に合格した仲間どうしで、合格祝賀会のような機会につながりができて、直接、不動産の仲介に関係しない領域に関しても情報交換ができることを期待しておりました。コロナ影響下で、そのような会が期待できませんので、10年間猶予があるというメリットを活用して、世の中が平常に戻ってから登録する手もあるのではないかと考えているところです。

(公開されているスタジオジブリの「崖の上のポニョ」からイラストをいただきました。本文とは関係ありません)