4月1日から変わること;建設業のうち国交省大臣許可関係の提出先

東京都の「建設業許可申請/変更の手引き」の表紙に大きく、
「大臣の確認資料及び審査内容に間する相談は関東地方整備局へ
令和2年4月1日より、都道府県経由事務が廃止されるため、大臣許可の各種申請書・変更届出書等すべての手続きについて、関東地方整備局建設部産業第一課へ直接提出となります」と書かれてあります。
これまでは、都道府県知事提出のものも、国交省大臣提出のものも、すべて、都道府県の窓口で扱ってくれました。
それが、4月1日からは、「経由」が廃止され、国交省大臣提出のものは、直接、国交省へ提出となります。都道府県は国の下請け機関ではない、ということなのです。
さかのぼれば、
「2019年6月7日に公布された第9次地方分権一括法において、都道府県経由事務を規定する建設業法第44条の4を削除し、2020年4月1日に施行される」というものです。
国交省といっても、直接の提出先は「関東地方整備局建設部産業第一課」ということで、それがどこにあるかといえば、JRの「さいたま新都心駅」にある「さいたま新都心合同庁舎2号館」です。たぶん、毎度、ここまで足を運ぶのも、神奈川県あたりですと、たいへんな時間のロスですので、郵送で処理することになります。
当座、たいへん不便を感じます。
ただ、この先があって、
「都道府県経由事務の廃止に続いて建設業許可申請等の簡素化と電子申請化を2022年度より導入することを目指しています。建設業許可、経営事項審査の申請にかかる一部の書類について、その準備や審査が申請者、許可行政庁の双方にとって過大な負担となっている状況を踏まえて、申請データの電子的な確認を行うことなど、建設企業・許可行政庁の双方の事務効率化を通して生産性の向上を図る意図があります」
不便なのは、2020年度と2021年度の2年間。2022年度からは、電子申請に切り替わる、ということです!
それはまたたいへんなことです。「建設業許可申請」を例にとると、新規に申請する場合、大小、30通近い書類を添付して申請書一式が仕上がります。それらを全部、PDFにとって、インターネットを経由して提出する、ということになるものと思います。
救いは、「行政のデジタル化」が進めば、たとえば、取締役の住民票や印鑑証明のような、従来は証明書を紙で添付していたものが、添付そのものが不要になるのか、そうすれば、提出すべき書類が半減することになるのか。
ちょっと期待したいところですが、整備されるのに、数年、時間がかかりそうなので、

①国と都道府県の事務手続きは分離される
②申請書そのものの電子化が開始される
③行政手続きのワンストップ化が適用される

という具合に段階を踏んで改革されていくものと思われます。
ともかく、行政手続きそのものが、数年かけて大きく変わろうとしているので、しっかりフォローしていきたいと思います。

(写真は、ローラママさんによる「写真AC」からいただきました)