不動産の共有関係を勉強する機会

新型コロナウィルスの話題を少し離れます。
郵便ポストに、不動産の共有分を買い取りますというチラシが入っておりました。私自身は宅建士でもありませんので、詳しく理解していなかった部分もあり、どのような場合に共有分を買い取ってもらいたいというニーズが生まれるのか、調べてみました。

ケース1;夫婦で資産目的のマンションを購入しました。ところが不仲になり離婚したいと考えています。共有分を売却したいが相手と交渉したくない。

ケース2;兄弟でアパートを共有しています。兄に家賃収入が入ることになっていますが取り分を渡してくれない。これでは共有にしておく意味がないので、兄と交渉せずに自身の共有分を売却したい。

ケース3;父からの土地を子供3人で相続した結果、共有になっています。子供の進学資金が必要になったため、共有者の兄弟に相談しましたが、兄弟も金銭がなく買取をしてくれない。なんとか現金化したい。

ケース4;父から相続した一軒家が親族数名と共有になった。家は空き家状態で相続自体が実は迷惑。自分の子供に相続させたくなく、早めに共有持ち分を売却したい。

など、いろいろなケースがあります。離婚のケースを除くと、相続に引き続いて不動産が共有になるケースが問題を生んでいるようです。

裁判沙汰になるような争いごとにならないまでも、なかなか、親族間といっても交渉はやりにくく、あるいは、当事者が多すぎて交渉がまとまらないということも、よく起こるものと思われます。

共有分を買い取るという不動産会社の広告をみると、「売却にあたり共有者に連絡は致しません。共有者の承諾は必要ありません。不動産の共有持分のみを単独で売却できます。」ということになっています。

そもそも、悩みを抱えている方は、「共有」という用語から連想して、ご自身の持分を処分する際に、共有者の了解が必要だと誤解しているようです。そのような誤解をしている人が多いことが共有持分をどうにもできずに放置してしまうのでしょうね。同意が必要なのは、共有分の全部を処分したい場合です。

いっそ「共有」という用語を変えて、「分有」とか、「個別所有」のような、少し共有者間の関係が希薄であることを連想させる用語に変えたほうがいいのではないかという気がします。

なるべく「共有」という関係にさせないように相続の際にアドバイスするということが必要ですが、共有自体も怖いものではなく、自由に持分を処分できるということを認識しておきたいと思います。

(写真は、mirさんによる「写真AC」からいただきました)