ライフスタイルの多様化から地方活性化へ

地方の人口減少は、災害の多発する最近の状況にも、避難時の住民の孤立化などでクローズアップされてきています。

政府は、数年来、都市部から地方への移住を促進してきましたが、思うように効果が出ていないように見えます。

そういう背景かと思われますが、政府は、「ライフスタイルの多様化等に関する懇談会 ~ 地域の活動力への活かし方 ~」という会議を起こし、必要な施策の検討に入っています。本年7月9日に第1回、10月1日に第2回の会議が持たれています。

http://www.mlit.go.jp/common/001298538.pdf

「地域外にあって、移住でもなく観光でもなく、特定の地域と継続かつ多様な形で関わり、地域の課題解決に資する者」を「関係人口」と名付け、どうすれば、その「関係人口」を効果的に増やし地方の不足分を補っていけるかということを議論しようという方向性だと思います。例えば、以下のようなケースです。

これまでのように、物理的に、「移住する」、「観光で訪れる」という人の移動のみによらない、趣味の交流やさらにはふるさと納税なども視野に置いています。

すでに、以下のような点が課題として認識されています。

・ 副業やテレワークを制度化している企業は多数存在するが、実践している者は少 数である

・つながりサポート機能については、ヒト・モノ・カネの観点から、行政機関、個人、 NPO、民間事業者等が役割分担を明確にして取り組むことが必要

・つながりサポート機能は、量より質が重要であり、地域への関わりたいという気持ち を拡大する仕組み、偶発的にイノベーションが起こるような場所(拠点)、つながりを 生みだす人が重要

・共同所有等のシェアリングの考え方は従来より存在するが、近年の拡大はインター ネット技術を活用したマッチングを行うニューエコノミーとしての台頭である

⇒インターネット技術がつながりサポート機能の構築における重要なインフラとな り得る可能性がある

さて、次回、11月5日に第3回目の会合が持たれ、年内を目途に論点を整理し、第4回は、3月10日に結論を出すという短期集中の取り組みです。

都市部は都市部で人口増加に伴う子育ての環境が追い付いていないなどの課題をかかえ、それ以上の速度で地方の過疎化は急激に進んでいくことに対して、ひとつでも新たな補助金などの支援策が出てくるのかどうか、注目していきたいと思います。