ITの活用(?)によって「高齢者を生産ラインに活用」できないか

先週、技術士の集まりがあって出席してきました。 この資格は、エンジニアにとって最高の資格と称されています。一定の実務経験年数が必要なので、分野によって多少のばらつきがありますがが、50歳を過ぎて、会社を定年する前後に取得する方が多い点に特徴があります。

したがって、会合を持つと、現役時代は第一線でご活躍されていながら、リタイアされている方々の割合がけっこう高く、コンサルなどの業務がまわってくる割合は少ないのです。新しい技術情報の収集に熱心ではありますが、そこで終わっている方が多くおられます。

会合でも、「せっかく取得した資格なので何か役立てたいが、メーカーの業務は有資格の高齢者を取り入れる方向ではなく、むしろ、シャットアウトする方向に向いている」という発言もありました。

一方で、年金財政がひっ迫していることが背景あって、年金支給開始年齢を60歳から65歳へ、さらに、75歳まで引き延ばす策が検討されています。

働きたい方がいる、年金を管理する国としても高齢者が元気に働き年金に頼らず自活することを望んでいる、しかし、一方で、生産の現場では必ずしも高齢者を積極的に使うようになっていない、という矛盾があります。

「生産活動」という枠でなければ、高齢者の方もご自身の趣味の領域や、あるいは、地域の活動などで、それなりに存在感を出している方も大勢いらっしゃることと思います。また、経験を活かし、ご自宅で畑を作っておられる方など、元気な方は、それぞれ、ご活躍だと思います。ただ、数にして、そういう方の割合はどうなんでしょうか。

私が申し上げたいのは、鉄鋼、造船、自動車、電機製品などをはじめとする工業製品などのライン生産に、積極的に高齢者を活用する道はないのか、というちょっと荒唐無稽な思いです。

ひとつの例ですが、昔であれば、洋服などはデパートでしか買えませんでした。したがって、大量販売の流通に乗りやすいように一定の規格化された商品が陳列されていたものです。しかし、ネット通販が発達した結果、1着しかつくらないようなデザインのものが、すそ野広く、全国隅々で、居ながらにして購入できるようになっています。

この、パラダイムシフトのような大きな転換を、ITを駆使するなどの新たな発想で正規の生産活動に高齢者を組み入れることができないものかと思います。

若い方のように機敏に活動できない、1日の労働時間もフルタイムではない、また、老眼だったり肉体的な制約もある。

ですけれど、働きたいと望む高齢者は多数存在する。そこをうまく活用することができないか。たとえば、すそ野のほうで中途半端な完成品をゆっくり作っている、それらをネットを通じて、リレー生産することによって、いつのまにか製品に仕上げてしまうような仕組みです。

私が夢想するのは、「ブロックチェーン」のような、なにか今までにない仕組みです。

うまく表現できませんし、こうすればうまくいくというところまで方法論がまとまっていません。キーになるものが、一つ二つ不足しているように思います。 ですが、10年後、20年後に、社会の中心で、高齢者が生産活動に参画しているという図式を作り出せれば、日本も外国人材などにばかり頼らずに済むのになあ、と思っております。

もう少し、この方向で考えてみたいと思います。

写真は、文章とは関係ないですが、本日の散歩でみかけた「ピラカンサ」の実です。 すっかり秋になりました。