変化のきざし;内閣官房まち・ひと・しごと創生本部から(その3)

さて、外国人材が大量に日本に迎え入れる社会が到来しています。都会ばかりではなく、地方にもそれが及びます。かなり覚悟して、それに対する準備が必要です。 内閣府の資料でも、その対応について記載されています。

「外国人材の活躍と共生社会に対する支援制度」 今までの行政書士の先輩のいろいろなホームページを拝見すると、いかにして、外国人の在留資格申請の認可を得るか、帰化申請を円滑に行うか、といった外国人個人をサポートする役割に重点が置かれています。 そういう役割に対する在留外国人の期待は多いものと思いますが、時代の変化を理解しておく必要があります。一人二人ではなく、例えば、「特定技能」の在留資格で、10人、20人といった単位で様々な産業分野に優秀な外国人材が入ってきます。 成り行きに任せると、日本のあちこちに、ベトナム村やネパール村などができていくのではないでしょうか。見知らぬ国、日本に来た以上、生活の文化も違いますし、彼らがそのようなコミュニティーに頼るのは理にかなったことだと思います。 留意しなければならないのは、この層は働き盛りです。日本側の地域社会を構成している町内会や地域のコミュニティはもちろん働き盛りの方もおられると思いますが、高齢者の比率が高い点に特徴があります。 政府の方針には、各産業分野に外国人材を受け入れること、そのための「登録支援機関」の役割も、円滑に就職を定着させることに重点が置かれています。 やっと、この内閣府の取り組みのなかに、地域との共生に関する記述がありますが、読んでみると、就労のために積極的に地方も外国人を受け入れるべきだ、というようなことが書かれているところまでで、「マッチング」の次に来るもの、つまり住民の何割かが外国人になったときの制度上の障害や、一方で異文化を受け入れることによって新たに生まれる共生の進化ということには考察が及んでいない印象を持ちました。 いや、「制度・運用の見直し等を進め、本年度中に結論」とされていますので、次の打ち手がいずれ公表されるものと思います。期待したいと思います。