介護保険制度について(その2)
介護保険制度は、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みであり、2000年に制度が施行されてから、早いもので20年が経過しました。
「介護保険サービスは、65歳以上の者は原因を問わず要支援・要介護状態となったときに、40~64歳の者は末期がんや関節リウマチ等の老化による病気が原因で要支援・要介護状態になった場合に、受けることができる」ということで、社会全体の高齢化が進めば、保険代がますます高額になっていることが懸念されます。
そこで、財政破綻を防止し、かつ、高齢者の健康維持する目的で、各地方の市町村において、介護保険給付削減の取り組みが行われているという記事をみました。支給を出し渋るという趣旨ではなく、あくまで高齢者の健康を増進する取り組みを行うことによって、結果として給付金支出を減らしていこうという取り組みです。
特に、北海道では、高齢者1人当たりの給付額を減少させた北海道の自治体は20を超えるとのこと。その最上位にランクされているのが、2018年度の給付額減少率37%減の鶴居村が北海道で最大で、全国でも2位となっています。「ふまねっと運動」をはじめユニークな手法で高齢者の認知機能改善を引き出しているという記事でした。
「ふまねっと運動」というのは鶴居村が地域住民の運動機能を高めるために普及させたエクササイズで、網を踏まないようにリズムよく歩くというものです。歩行機能と認知機能の改善効果が期待できるということで、その実績が数字に表れています。以下、新聞記事からの引用です。
「タンチョウの村として知られる同村の人口は2505人(21年6月末時点)。地域コミュニティーの結束力を活用して高齢者の自立を促すための知恵を絞ってきた。村内5カ所の集いの場「認定サロン」では体操やボードゲーム、脳トレなどの介護予防メニューを充実させている。運営者も地域住民が主体で、地域コミュニティーとの関わりは深い。新型コロナウイルス禍で対面の交流が難しくなってからは各家庭に設置したIP端末を利用し、テレビ電話形式でサロンメンバー同士の対話を可能にしている。」
やはり、歩くことに加えて、会話することが認知症防止に効果があるものと思われます。
ところで、この「鶴居村」は、「日本で一番美しい村」とのことです。明日は、この「日本で一番美しい村」についてみていきたいと思います。
(本文とは関係ありませんが、美しい花壇をみると、暑くても心がなごみます)