「新しい生活様式」について政府も構想がある(その1)
5月連休明けの緊急事態宣言の延長が5月末まで継続しないで、途中で見直されるような話も出ております。いろいろ自粛要請が緩和された場合、一挙に元に戻ると感染の再拡大を招くという観点から「新しい生活様式」という用語が使われています。
そこは国民一丸となって気をつけなければならない点ですが、「三密を避ける」ということ以上に、せっかく、1か月以上も自粛してきたので、今後の生活になにか、プラスすべきものを活かせないかと思っております。
本当に、日本の政府は政策を一般の国民に説明するツールを持ち合わせていいないことを実感するのですが、首相や知事が記者会見などの場で方針を説明しても、それを伝えるメディアは、その内容をよく理解して詳しく分かり易く伝える、というよりは、「どこかに問題点があるのではないか」という目で、尾ひれを付けてしまいます。
さて、前置きが長くなりましたが、内閣府地方創生推進室という部署が、令和2年5月1日付で公表している「新型コロナウィルス感染症対応 地方創生臨時交付金の活用事例集」という資料をみつけました。これです。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/rinjikoufukin/pdf/jireisyu_ver1-1.pdf
タイトルのとおり、地方創生に焦点をあてながら、「コロナ以後」を見据えた様々な取り組み事例をまとめたものです。一見の価値があります。
せっかくなので、その内容から主だったものをピックアップさせていただきます。
◆新型コロナウイルス感染症に対する対応
1.地域の感染状況等を踏まえたきめ細かい医療提供体制等構築事業
2.新型コロナウイルス感染症患者の治療等を行う医療従事者支援事業
3.医療機関における新型コロナウイルス感染症患者の受入れ促進事業
4.自宅で医療・フレイル対策推進環境整備事業
5.離島・へき地等診療応援事業
6.地域の看護師等支援事業
7.医学生等応援事業
8.感染拡大防止のための産学官連携による科学的インフラ構築事業
9.デジタル技術による地域の医療機関等機器整備支援事業
10.遠隔診療・遠隔リハビリテーション等支援事業
11.医療提供体制等の市民への周知・協力依頼事業
など、タイトルだけを拾ってみましたが、今回の貴重な経験を踏まえて、地方はどういう点を整備していかなければならないか、しかも、「デジタル化」や「遠隔診療」などの最新の技術導入や人材育成も考えながら、いくつものアイデアを提示しています。
こういう課題や解決策について、きめ細かく、政府も地方創生の観点で正面から受け止めて取り組んでいる、というようなことを真剣に説得するようなテレビのチャンネルか、そのための専用の時間を組めないか。もちろん、ただ棒読みするだけでは教育テレビのように見る人は少ないので、必要な費用をかけて「国民的アイドルタレント」を起用するなどの工夫が必要かと思いますが。
ともかく、今後の「新しい生活様式」のヒント満載のこの資料をもう少し詳しく読んでみたいと思います。
(図は、上記の「1.地域の感染状況等を踏まえたきめ細かい医療提供体制等構築事業」からいただきました)